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遺産相続

遺産分割協議書の作成

遺産相続手続きの”要”、遺産分割協議書とは?

 亡くなられた方の土地・建物の名義変更など、遺産相続手続き全般において”要”となるのが遺産分割協議書です。遺産分割協議書とは、「亡くなられた方の遺産を、相続人全員で、このように分けることに決めた」という証となる重要な書類で、当事務所では、土地・建物の名義変更手続きをご依頼いただいたおよそ8割の方が作成されています。けれども、実は遺産分割協議書は、遺産相続手続きにおいて必ずしも必要な書類というわけではありません。それなのに、なぜ8割もの方が作成されているのでしょうか。

 例えば、3人家族で、悲しいですが仮にお父さんが亡くなってしまったという例を挙げます。遺された家族は妻と子で、自宅は亡くなったお父さんの名義になっていたとします。(ここでは便宜上、お父さんに他に子供がいた等の複雑な事情や、自宅以外の遺産、遺言などは一切存在しないこととします。)この場合、法律では、お父さんの相続人は妻と子で、それぞれが2分の1ずつ自宅の権利を持つ、と定められています。この”2分の1ずつ”というのは、法が定めた相続分(=それぞれの取り分、相続割合)なので、これを「法定相続分」と呼んでいます。なぜ、相続分がこのように勝手に定められているのかというと、あらかじめ権利関係を決めておかなければ、人が亡くなるたびにその方の名義となっていたものが誰のものか分からなくなって、非常に混乱するからです。

 しかし、実際には、この法定相続分では個々の実情に合わず、しっくりこないと思われる方も大勢います。それでも、法定相続分通りに遺産を分けなければならないのでしょうか。先ほどの例でいうと、亡くなった夫名義の自宅を、必ず妻と子の2分の1ずつの共有名義にしなければならないのかといえば、そんなことはありません。妻と子は自由に話し合って、この家はお母さん1人の名義にしよう、と決めることもできます。これを「遺産分割協議」と呼んでいます。つまり、遺産を法定相続分とは異なる分け方にしたい場合に必ず必要となる話し合いが遺産分割協議で、その内容を紙にまとめたものが遺産分割協議書といえます。(もちろん、話し合いにより遺産を法定相続分通りに分けることに決定し、その内容を書面に残しておくのもよいのですが、今回のように相続人も少なく、遺産の種類も少ないケースでは、一般的にはその必要度合いは低くなると考えられます。)

 以上のように、「これまで夫の名義となっていた自宅を、夫が亡くなったため、妻の名義に変更する」と相続人全員で決めた場合には、その内容で遺産分割協議書を作成します。そして、相続人全員の方にご署名と実印でのご捺印をいただいた上で、名義変更をするための確かな証拠として法務局に提出しています。その後、法務局における厳格な審査を通過するためには、遺産分割協議書は一言一句正確なものである必要があります。また、土地や建物の名義変更に使用した遺産分割協議書は、記載する内容次第で、亡くなられた方の銀行口座の名義変更や解約・払戻手続き等、不動産以外の遺産相続手続きにも利用することが可能です。

 プリメーラ司法書士事務所では、亡くなられた方の遺産の内容や、相続人のみなさまがお決めになったことを一つ一つ丁寧に御聴き取りし、遺産分割協議書の原案を作成するところから始めます。そして、時には遠方の御兄弟、御姉妹などに遺産分割協議書をお送りするなど、中立的な立場で、みなさまの相続手続きが円滑に進むように事務局としての役割を担うこともあります。なお、相続人の方の中に、判断能力が十分でない方や連絡の取れない行方不明者がいる場合や、遺産の分け方について相続人の間で話がまとまらずもめている場合などは遺産分割協議書をお作りすることはできません。詳しくはお問合せください。

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