統計上、女性の割合が30%を超えると、議会の質が変わってくるといわれている。
→女性の存在を無視した議論が出来なくなる。
(cf. 現在、女性衆議院議員約10%、参議院議員約20%)

・神奈川県市町村議会に占める女性議員の割合
→葉山町、大磯町では50%
なぜ??
一説には、議員報酬が低く男性がやりたがらないとも…

■女性の政治関心は低いのか?(ディスカッション)
統計的には確かに低い。女性は身近なところに関心が向いている(ex.税金、ゴミの問題、子育て、教育、介護、物価の上昇…etc.)しかし、自分達を取り巻く環境、身近な関心事、生活者の視点こそが政治の問題。

政治とは→希少価値の権威的配分
例えば、限られた財源をどのように配分すれば良いか、複数人でパブリックな決定を行うことが政治。ここに女性が加わらなくてよいのか。

女性議員が少ないことによる弊害とは何か?(ディスカッション)

女性の関心が高い分野、女性が主体的に担っている分野における議論が実態を反映しない恐れ。議論に必要なのは当事者性。もっと言えば単に女性に限らず、LGBTの人、子供がいない人など様々な”当事者”が加わってこそ、議会が多様な社会の縮図となりうる。事情が分かる議員がいるか否かで政策が変わってくる。例えば、女性に対する暴力一つとっても、男性が9割を占める議会で風通しのよい議論は望めない。

 

女性の政治参画を妨げる要因(☆は促進要因)

①家庭の影響=性別役割意識(分業観)
女性は家庭における責任を果たすべき、妻が家庭を守った方が子供の成長に良い、等。
家族からのサポートを得られない(妻が立候補しようとするとみんなで反対する等。また、夫に相談してから…など妻自身の主体的判断がそもそも失われている場合も。)
→立候補にこぎつけても、なぜ立候補したんだ?子育ては終わったのか?子供がかわいそうだ、結婚しているのか?等有権者の理解も性別役割意識ゆえに得られにくい。
☆さまざまな生活経験は強みになる。

②経済的要因
出馬するには失職が必要→生活に支障をきたさないか、選挙費用を捻出できるか。
(市議は200万から大都市では800万とも。参議院で6,000万!?)
☆経済的責任を負っていない女性であれば出馬しやすい。

③地域的特性
☆大都市近郊、人口流動性が高い地域では、時間的経済的ゆとりを持つ女性が多い、女性の地域活動も比較的活発。
☆議員報酬に財源を割けない地域では、男性がやりたがらない傾向。

④その他
・政治の場に出ようとする女性は、揶揄やからかいの対象になりやすい。容姿、家族、プライバシーが面白おかしく書きたてられる。
・政党が候補者を選ぶ際、選ぶ側に男性が多いため男性目線の候補者選びになる→女性タレント・有名人等の起用

■女性議員を増やすためにはどうしたらよいのか?

・議席割当制→違憲の恐れ
・政党における自発的クオータ(割当)制→望めない
・候補者クオータ(割当)制→”努力目標”として今年施行(候補者男女均等法)。ただし、その実効性は…?

cf.世界的にクオータ導入が相次いでいるのは、クオータの導入によってしか政治における男女の議席数の不均衡を解決できる見込みがないからであるとの学者の指摘もある。

女性議員を増やすための具体案

①女性議員と一般女性のミーティング、政治カフェ
:女性議員の仕事・生活・本音を女性達に知ってもらう機会の創出。
②選挙ノウハウの伝達
③女性候補者の比率を上げた政党に男女共同参画推進助成金を出す
④女性候補者財政支援制度
⑤女性候補者の人材育成・研修
:能力、適性などを含め、勝てる女性候補者を育てる。刺客に利用されない、地に足のついた人材育成。
⑥議員報酬を下げ、その分を子育て支援や高齢者福祉に割り当てる。
⑦福祉を地域のコミュニティーに託せる仕組みやその担い手の創出。
⑧女性の議員秘書を増やす工夫
(秘書から議員になる人は多い。現状、衆議院政策秘書の80%以上は男性が占めている。)
⑨議員の産休、育休、介護休暇の取得制度利用促進
⑩なぜ政治分野における男女共同参画が必要なのか情報発信→意識改革

(参考)政策・方針決定過程への女性の参画を進めるために(その1)-クオータ制にかかる有識者意見(2016年3月かなテラス)