コミュニケーション能力とは、空気を読む能力でも、場を和ませる能力でもない。

短時間で、正確に、相手に意図を伝える力。簡潔に、誤解なく伝える能力のこと。

 

練習: 良いところ3つスピーチ

「AとBを比べて、Aの良いところを3つ挙げてください。」というお題をもらったら、すぐに立ち上がってスピーチを始める。例えば、「猫と犬を比べて、猫の良いところを3つ挙げてください」、等。

■留意点
①良い理由を述べる。(違いを述べるのではない)
他者を説得できる客観的な理由を述べる。(主観的な理由は×)
比較しての理由ならなお良い。「犬はこうですが、猫ならこうだからです」、等。

■技術
ナンバリング(番号をふる)
「1つ目は・・・、2つ目は・・・、3つ目は・・・」
ラベリング(まずタイトルをつけて、短文で言い切る。)
「猫は散歩の手間がかからないことです。」
1文1意図(1つの文に1つの考え、1sentence,1idea)

■例
猫と犬を比べて、猫の良いところを3つ挙げます。
1つ目は、猫は散歩の手間がかからないことです。
なぜなら、犬なら○○ですが、猫は△△な性質があり散歩が不要ですので、飼うのが楽だからです。
2つ目は、・・・

 

○相手が発した言葉は、単純に「言葉」として客観的に受けとめる。
言葉=人格ではない。意見=人格でもない。相手が発する言葉(意見)を相手の人格から切り離すことで理性的になること。

○どんな意見でも良いから意見を持つこと、そして意見を出し合うことが大切。
直面している課題に正解はない。意見に間違いはない。何も言わないと、頭が空っぽだと思われるだけ。

○「なぜ」「どうして」と考えるクセを付けることで、日々の生活も”なんとなく”ではなくなる。目的や意味をもった行動がとれるようになる。

○ディベートや言語技術の習得は多くの人間と一緒に訓練する。
自分の考えを言葉にして発しても、必ずしも他者に伝わるわけではない。複数人が同時に理解できるよう、論理的客観的に考えて話をすることで、コミュニケーションが円滑になる。

 

”論理的に話す”とはどういうことか?

人間はもともと論理的な生き物である。「雨が降りそうだから、傘を持っていくのはやめなよ。」と言われて、違和感を感じない者はいない。つまり、言葉と言葉、文と文との間につながりが保たれていることが論理である。”論理的に話す”とは、今発言していることと、それより前に話した内容に、関係性が保たれるように話すことである。

 

論理的に伝える技術

1.主張(結論)を先に、理由を後に。結論から話すこと。最後まで聞かないと何を言いたいのか分からない話の仕方はしない。
2.つなぎの言葉(接続詞、副詞)を意識的に使用する。「なぜなら」「その上」「しかし」「したがって」など論理関係はつなぎの言葉で示す。
3.論理の飛躍を埋めるよう意識する。話はつなげていくこと。

 

コミュニケーションの責任は常に話し手にある。

伝えること(=話すこと)と、伝わること(=相手が理解すること)は違う。”だから、言ったじゃない!”はグローバルコミュニケーションにおいては通用しない。相手が理解していないのであれば、伝わるように話せなかった自分の責任である。聞き手に理解するための努力をさせてはならない。異なる価値観の相手に、正確に自分の意図を伝えよう。

 

○「話は伝わらない」という前提で、伝える努力をした方がよい。
⇒複数の意味で取られかねない(誤解される)表現はしないこと。=失言

 

正しい主張の仕方

議論は主張と主張の対立である。しかし、主張の優劣を決めるのは理由の強さである。

甲の主張:A=Bである。 甲の理由:なぜならCだからである。
乙の主張:A≠Bである。 乙の理由:なぜならDだからである。

⇒CとDを比較して、どちらの理由がより納得できるかで、甲と乙の主張の優劣が決まる。

*主張を行う際は、必ず十分な理由付けを行い、主張をサポートすることが重要である。

 

○現状優位の原則
ディベートをする上では、現状と異なることを主張したい方に立証責任があること。例えば、超常現象はないというのが世の中の大勢の考え方(=現状)であるとすれば、超常現象はあると主張をしたい人が、あるという理由付けを行う必要があること。

○批判的に考える=問題意識を持つ
相手の主張を聞く時は、本当にそうなのかと考えながら聞くこと。

 

議論と思考を深める技術

■What?
相手の主張は何なのか?分からなければ質問して説明してもらう。

■Why?
どうしてそう言えるのか?主張に対する理由付けがなかったり、弱いものについては、どうしてそう言えるのか尋ねる。

■So what?
それがどうした?だから何?何のためにその主張をするのか、その主張が正しいとして、だからどうだというのか。相手の主張が持つ意味を大局から十分に吟味する。